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アンカー Reviews
Reviews
『花を追え ー仕立屋・琥珀と着物の迷宮』
第六回 アガサ・クリスティー賞 選考委員選評(抜粋)
機知にとんだ短篇集で、この作品が読んでいて、一番純粋に楽しむことができた。この著者は、不思議なサービス精神旺盛な方なのだろう、もっとも好感を持った。惜しくも大賞受賞とはならなかったが、匹敵する底力を秘めている。 東 直己(作家)
着物の知識を核にした日常の謎ミステリで、着物の柄には歴史的な意味があることなどはなかなか面白い。さらに、第三話以降は一つの謎をめぐって大きな話になっていく。 北上次郎(文芸評論家)
和服の雑学を鏤めながら、日常の小さな謎解きから、ある人物の出自に関わる大きな謎に発展していく、「きもの連作ミステリ」というべき異色作。時おり老舗文化批評などもさり気なく差し挟まれるところに、作者の気骨を感じました。 鴻巣友季子(翻訳家)
謎がただ謎として解かれるだけでなく、登場人物と有機的に絡むことで物語に厚みが出ている。とくに第三話以降の終盤は、物語に引き込まれた。 清水直樹(ミステリマガジン編集長)
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